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熊本県の新生児死亡率の高さや早産の問題。看護師不足がどのように関係しているのか、その関連性を解説します。
熊本県の「子ども未来課」の調べによれば、2002年の県内出生1,000人当たりの新生児死亡率は3.0と全国平均の1.7を大きく上回る全国最悪レベルでした。
その大きな要因と考えられるのが、1,500g未満の極低出生体重児の出生率の高さで、同じく2002年の全国平均7.1対し県内では9.1と全国ワースト3位を記録。
その後、行政が対策に乗り出したので新生児集中治療室(NICU)の病床数が増え、2003年以降には県内の新生児死亡率はようやく低下の兆候を見せ始めました。
2010年には全国平均の1.2をわずかに下回る1.1にとどまったものの、極低出生体重児の出生率は同じ2010年に8.4と依然全国平均7.5を上回っており、早産を減らすことが今後の課題となっています。
このように新生児集中治療室(NICU)の増床が一定の効果をもたらしてはいますが、熊本の新生児死亡率の高さはまだまだ予断を許しません。
というのも、新生児集中治療室(NICU)といった施設をはじめ、現在全国的に看護師不足が叫ばれており、熊本県の看護師に行った2007年のアンケートでも職場を辞めたいと思う看護師が全体の半数近くにも上ったことがわかったからです。
夜勤や残業が課せられる看護師の仕事はハードな場合が多く、なかなか休みが取れないことも。子育てとの両立はできないからと結婚や出産を機に辞めていく看護師もあとを絶ちません。
看護師不足は特に地方の病院を中心に深刻です。
熊本県内でも2008年の統計では31,168人の需要に対して2,584人が不足しており、看護師不足そのものが病院に勤務している看護師の仕事量を増やすという悪循環も発生しています。
新生児死亡率の問題にしても同様のことが言え、たとえ新生児集中治療室(NICU)が増床されたとしても、そこで働く看護師の数が足りなくては十分なケアが不可能となってしまいます。
今後、新生児死亡率のリスクを避けるためにも、
看護師不足が根本から解決されるような対策への期待が高まっています。